にいさんの しらしんけん☆

島ないちゃーの劇団員。上村洋さん 通称にいさんのブログ。
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「続・悩む力」



姜尚中さんのベストセラー「悩む力」の続編「続・悩む力」を読む。

「社会が崩壊しない程度にまで失業率を高めるほうが富が極大化する、とすらいえるような(現在の市場経済の)メカニズム」の中で、私たちは一体どんな幸せを手に入れられるというのか?

100年前に夏目漱石やマックスウェーバーが発した言葉が、怖い程に現代の社会の有り様を言い当てている事。彼らの言葉を手がかりに、現代を生きる事の意味について深く考え 悩み抜く姿勢に感動すら覚えます。



四年前の「悩む力」を読んだ際に、たまたまこの本とは別に 、ある売れっ子学者さんの同じサイズの新書本を買って 本当にたまたま二冊続けて読んだのですが、偶然にも、漱石がイギリスに留学したエピソードについて書かれていたのです。

かたや某売れっ子学者さんの主張する所では 「漱石は当時文明の最先端を走るイギリスに留学し、その世界で最先端の文明や文化を吸収し、日本に持ち帰ったのです!」という趣旨の事が、まるで自己啓発的な論調で語られていたのに対し、
姜さんの「悩む力」では、まったく違う事が書かれていたのです。

「漱石は、イギリスの社会に日本の未来の姿を見る気がして暗たんたる心もちになった。そこに生きる人びとは、漱石の目には明らかに、幸せそうには見えませんでした。」「みな紳士的、淑女的にスマートに交際しているが、打ち解けた信頼感やまどいや情愛といったものは乏しく、自意識過剰による緊張と、孤独と、殺伐の感じばかりがあるのです」そして漱石は心を病んで日本に帰ってきたのです。


というふうに書かれていたのです。


同じ事実をもとに書かれているのに、見る角度が違うとこんなにも違った出来事に見えるものか..と思った事を思い出しました。人の見方とは面白いものだと思ったのです。



熱に浮かされたように「成長」を求め、死を忌み嫌い、繁栄に突っ走り、資源を蕩尽することに夢中になるような生き方は、3.11とそれに続く原発事故によって 徹底的に傷つけられたのではないか?

それ以前にも、社会の中の貧困が大きな影を落とし、パサパサと潤いのない社会が広がっているのではないか?と問いかけます。


そんな現実のただなかでも、卑屈にならず、絶望せず、悩み抜くことによって、自らの「生きる力」を取り戻して欲しい という著者のメッセージは、僕にはとても力強い言葉として響いたのです。(決して、良いイメージだけをつかまえて、景気の良いストーリーをこしらえる‐という発想とは真逆のものです。その意味で、先に挙げた二人の著者の見方で言えば、僕は、姜さんの考察に興味を覚えました。)




それから、姜尚中という人について..

以前、僕と友人との間で、姜尚中ごっこというのがブームになった事がありました。

この人の話し方が、とても知的で色気があって(しかもイケメンで)かっこいいのです。

この人の話し方 なんかいいね〜 という事になり、友人としきりに真似るのですが、どうしても森本レオのようになってしまうのです。

非常に難しいです。

どなたか、姜尚中の真似が得意な方がいらっしゃったら、是非名乗りを挙げて下さいね(^_^)(自分の中で、日本のかっこいいランキングの上位にきてますね(^-^)せめて話し方だけでも真似てみたいさ(笑))




というわけで、にいさんは、惑い 憂い 悩みに悩み抜いて 大切なものを見つけ出したいと思ったのでした。(そんな 気分になってみた..(^_^))


Posted by にいさん at 2012年08月16日   22:49
この記事へのコメント
にいさんも色気がんばって!

異種な相手とでもぶれず屈せずいたい時は、、、どうすればいいでしょうね。最近のなやみです。。。
Posted by 国分寺のかとちゃん at 2012年08月16日 23:27
かとちゃんさん

色気は、やっぱり難しいです(笑)

異種格闘技戦のような事が、世の中にはたくさんありそうですね(^-^)それは難しい事かも、しれませんね。
Posted by にいさん at 2012年08月17日 00:41
いろんな見方ができる豊かな感性を身につけたいです。

にいさんさん体調崩してたようですがムリしないでね。

ところで・・・オリジンアワーで聞いた色気の話が気になります(笑)
Posted by 旧具志川市の俺 at 2012年08月20日 01:40
俺さん

もっと色気のある話しが出来るような、豊かな感性を持ちたいものです(笑)
Posted by にいさん at 2012年08月20日 13:01