
「グッバイティーンズ」「見るのをさけてきたことを見たとき」(清島アパートの展示にて)

https://haruniy.ti-da.net/e12111427.html
↑思い出の清島アパート。
今回、清島アパートを訪れたのは、友人の展示があったからです。
書肆ゲンシシャの主人でもある藤井慎二さんによる〈漫画評論〉の展示。
評論の展示!?
部屋の壁に貼ってあるのは漫画と、藤井さんの文章。
新井博子さんという漫画家さんの「グッバイティーンズ」という作品について、藤井さんがひたすら熱を込めて語るのを、まるで藤井さんの脳内に入り込んで聞いているが如き空間。
評論のタイトルは「見るのをさけていたことを見たとき」。
そういう事柄って、多かれ少なかれ、重かれ軽かれ、誰しもがあるのではないでしょうか。しかし作者の新井さんにとっては、それは命に関わる切実さを持っていた。それを「生き続けて欲しい」というのは簡単かもしれませんが、ここでは容易に口にするのも憚れるようにも思えてきて、しかし、しかしですよ、この新井博子さんという漫画家さんが今もなおご健在であれば、どのような漫画を描いていただろうか?という事は強く思わずにはおれませんでした。
おれませんでした。
この藤井さんの評論を読んで、(全部じゃないけど)印刷された漫画の場面を目にした私の作品への感想というか印象は、石ノ森章太郎さんが最初に描いた「仮面ライダー」みたいやね〜、という印象。
今回は藤井さんの文章によって、作品にまた命が吹き込まれたように思いましたが、そう、物語というのは誰かに語り継がれる事によって命を繋げていくのです。
改めて、そんなことを考えてしまいました。
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Posted by
にいさん
at
2021年12月16日
07:44