にいさんの しらしんけん☆

島ないちゃーの劇団員。上村洋さん 通称にいさんのブログ。
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【修道士は沈黙する】この面白さに沈黙する・・


http://shudoshi-chinmoku.jp


(事前のあらすじ以上のネタバレはしません。)

舞台はドイツの高級リゾートホテル。G8財務相会議の日の朝、IMF(国際通貨基金)の理事の死体が発見される。

理事はその前日、自らゲストとして招いた修道士サルスに「告解」を行なっていた。事件発覚後、真っ先に疑われることとなったサルスはキリスト教の中でも沈黙の戒律を重んじる修道士であり、取り調べに対し彼は戒律に従い沈黙を貫くのだが・・



昨日、那覇市のシネマパレットで【修道士は沈黙する】を観ました。いやあ これも観て良かった!(【アイ,トーニャ】を観た後に隣のスクリーンでやってたから-って理由で観たのですが(笑)これもまた良き出逢い、思わぬ喜びでした☆)

主人公の修道士サルス役のトニ・セルヴィッロという俳優がなんとも魅力的だこと・・オープニングで彼の姿が登場しただけで惹きつけるあの雰囲気は なんですかね〜 あの思わず微笑みたくなる雰囲気。近代的な景色の中でまるで中世から迷い出てきたかのような場違いな佇まいと手にはレコーダーを常に持ちながらという不思議なバランス(笑)

幾人かの「俗世」の登場人物たちが彼に「打ち明け」たくなる気持ちも なんだかわかるような気にさせられます。

だんだん彼がジェダイの騎士に見えてきたのは私だけでしょうか?(笑)

さて、彼の今回の沈黙の中味に関わる重大な計画が 理事の死に深く関わってくるのですが、それは 自分がIMFというものに抱くイメージ、「強欲資本主義」と呼ぶもののイメージを膨らませたような代物で・・

(強欲資本主義とは、たとえばこんなはなし・・

http://haruniy.ti-da.net/a9206208.html?__twitter_impression=true



その筋の「専門家」なる人たちがこれを見たらどう受け止めるのだろうか?なんてことを考えながら観ていました。

彼らは地球人類の支配者気取りなのか?彼らはしょっぱいサノスか?他者への痛みを想像することが出来ない人たちなのか?(実際の世界でもこんなイメージを抱いたことはあったけれど・・)世界中の貧困に喘ぐ人たちを一気に切り捨て「選ばれし我々」が生き残るという事の意味をあの理事は理解していた。世界経済を握る俗世の実力者たちの目論見とサルスは対峙するはめになる。

まるで「夕鶴」のワンシーンを見るような-俗世の欲得のことばが通じないかのように 会話を煙に巻き続けるサルスの返しも良かったですね。(それに翻弄される各国の財務大臣、エリート捜査員たち・・まことに痛快なやりとり)

道義的に許されないとする言葉は「現実政治の動き出した巨大な流れ」に飲み込まれてしまった。しかし 理事とサルスは彼らと対決する『切り札』を実は手にしていた。

それはここには書かない。

まさか、世界をこれ以上ない災厄から守る為の闘いになるなんて・・


こんな構図の物語を 最近もどこかで目にしたような・・この意表を突く既視感にもニンマリさせられましたよ (笑)








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Posted by にいさん at 2018年05月13日   22:09